活動が終わって、おいとまするときに、施設長の吉田さんが
「午前中の僕がやる体操の時には、みんなもうだら~としていて全然ダメだったんですよ。でも、タンゴの時間になるとものすごく生き生き動いていますよね!」
とても嬉しいお言葉をくださいました。そして
「○○さん、熱が37.8℃もあって、お迎えに来てもらったんですよ。なのに、タンゴあるからって、歩いてもどってきちゃって…。」
うわっ、そんな大変なことが…。
「本当にみんなタンゴを楽しみにしているんですよ」
と優しくいってくださる吉田さん。私たちの活動は施設の職員の皆様のご理解あってのこととつくづく思います。
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木下の介護小平の土曜日リーダーのみなこです!
こんにちは!
今年の6月28日から7月7日までの10日間の日照時間の合計は、東京都で3.9時間。平年に比べて11%にとどまっているそうです。
そんな気候の中、そんな予感はしていたのですが、施設側から「今日は体調が悪い方が多くて…いつもの通りには無理かもしれません」と座位の活動を増やすようにご提案がありました。
この日参加のセラピストは、私の他に先輩セラピストのアキさんと人数が少なかったのですが、この状態ではそれが幸いでした。
アキさんとご相談し、立って動いて頂くのは2曲程度。手タンゴや音楽をきいたり、デモを見ていただいたりを中心にすることに。
まず、皆さんの体調を一人一人お聞きしながらアブラッソでご挨拶。
そして
「気圧が低い時は空気をいっぱい取り入れましょう!」
とまず念入りに上半身のストレッチと深呼吸。
そのまま足踏みを取り入れたリズム運動へ移行します。
ここでちょっとご説明を。
日照時間が減ると、脳内における「セロトニン トランスポーター」(SERT)と呼ばれるタンパク質の量が著しく変動して、セロトニンが脳に運ばれなくなります。
セロトニンは、幸福ホルモン。
気分をすっきりさせる・体を活動する状態にさせる・痛みの感覚を抑制させる・抗重力筋に働きかける、など様々な働きがあります。
つまり、セロトニンが少なくなると、気力がなくなったり、些細なことで痛みを感じやすくなったりするのです。
そしてセロトニンは、ダンスやジョギングなどのリズム運動をすることにより増加するといわれているのです!
座位でもリズムにのって揺れたりすることで、少し息が上がって血行もよくなります。
さて、リズム運動で、セロトニンも出てきたのか、皆さんの気分が上がってきたところで、今日は3拍子を使ってペアで動いてみることに。
皆さんがゆっくり動けるように、アルゼンチンタンゴのワルツではなく、ゆったりとした優雅なスローワルツを使ってみました。
「ワルツのリズムは1,2,3。1が一番強調されます。ここで一回膝を曲げてみましょう。そして2,3は小さく動いてみてください。膝と足首を柔らかく使いましょう。」
お願いしたのは、これだけですが、皆さんがしっかり動いてくださるので、自分でも気がつくとボックスステップをリードしていました。相手の動きで自分が変わる、ペアダンスの楽しさはここですね。
そして休憩。
海外からのボランティアの方がいらっしゃるときは、この時間にお国のお話をしていただくことが多いのですが、今日は、「虫の知らせ」か、私が何となく用意して来ていた衣装・小道具を使って、エジプト南部の踊り「サイーディ」をご披露。日本人にもなじみやすいリズムなので、見ながら手拍子を打っていただきました。ここでもリズムを楽しんでいただきます。
後半はアキさんによる手タンゴ。上半身(主に手)を使って、音楽を表現していただきます。初めは戸惑いながらも、徐々に表現が広がる様子を拝見し、もっと取り入れていければいいなと思いました。
そしてアキさんのリードで私が躍らせいただいて締めくくり。
お別れのアブラッソを交わしたときには、開始の時より皆様の血色がよくなっていました。
最後にもう一つ、施設長の吉田さんのお言葉を。
「タンゴの時間は、一人も不穏が出ない。これってすごいことだと思います」
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参加ご利用者様 : 9名
リーダー : みなこ
メンバー : アキさん
次の「木下の介護小平」での活動は8月3日(土)になります。夏休み中ですので、学生さんのボランティア体験などもいかがでしょう?この活動での過去の最年少ボランティアは8歳です。
NPO法人タンゴセラピー協会では、首都圏、名古屋、関西、広島で活動を行っています。すべての活動については以下のリンクをご覧ください。
https://www.facebook.com/1409462832698360/posts/2430867063891260?s=732335257&sfns=mo
*日本タンゴセラピー協会は、リコー社会貢献クラブ「Free Will」様に応援していただいています!
http://jp.ricoh.com/csr/community/will.html#employee
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